話題の「地政学」を知ると日常と世界につながった! 2
「地政学」の理論は軍事や国際政治のみならず、「地政学的リスク」としてビジネスにおいても重要なファクターとなっている。地政学がビジネス的に注目されている背景には、国際社会がかつての冷戦時代のように、アメリカと旧ソ連を中心としたわかりやすい構図で線引きできなくなってきたこともある。1989年にドイツのベルリンの壁が壊されたとき、「西側」と呼ばれた国々の人々は、資本主義と民主主義が勝利し、今後世界は自由貿易で深くつながっていき、そのつながりを通じて民主主義が「東側」の国々にも広がり、世界の紛争や戦争がなくなっていく、と考えた。しかし現在はその深い相互依存のつながりが、ときに報復の連鎖を生み出し、世界情勢を混乱の渦に巻き込む要因ともなっている。
目次
■「チョークポイント」を押さえるためにアメリカは世界に500もの軍事拠点を置いた
スパイクマンは、世界において地政学的にコントロールを効かせるためには、アメリカが本土以外に軍事的拠点、あるいはそれに準ずる拠点を世界各地に設けることが重要だとした。アメリカは第二次世界大戦後、紛争地域を含むエリアをコントロールしていくために世界各地に最適な場所を探り、拠点を設置していった。
地政学の考え方の一つに「チョークポイント」がある。海路における隘路、要所といった意味があり、海峡や運河がチョークポイントにあたる。航路全体や海域を戦略的に制するためにはチョークポイントを押さえることが重要だ。具体的には日本近海であれば「対馬海峡」、「台湾海峡」、東南アジアの「マラッカ海峡」、「ロンボク海峡」などがこれにあたる。中東では「ホルムズ海峡」や「バブ・エル・マンデブ海峡」、地中海と紅海をつなぐ「スエズ運河」や太平洋と大西洋をつなぐ「パナマ運河」などが重要なチョークポイントになる。
アメリカはこうしたチョークポイントに軍事拠点を置いており、紛争や問題が起こった際、即時対応できるように体制を整えている。その数は海外45カ国約500カ所にのぼる。その中でも特に大きな軍事拠点が、ドイツにある「ラムシュタイン空軍基地」、バーレーンにある「バーレーン海軍支援施設」、インド洋にある「ディエゴ・ガルシア米軍基地」、ハワイの「パールハーバー・ヒッカム統合基地」、そして沖縄の「嘉手納基地」と横須賀の「横須賀基地」である。
■沖縄の米軍基地は日本にも大きなメリットがある
エネルギーのほとんどを中東からの原油に頼っている日本にとって、ホルムズ海峡、マラッカ海峡といったチョークポイントを安全に通過できることが、国の経済の安定につながるわけだが、こうしたチョークポイントを含め、原油ルートを安全に航行できるのは、アメリカの軍事拠点が近くにあるおかげなのである。
こうした点からも沖縄の米軍基地は、軍事的な意味合いだけではなく日本経済にも大きなメリットを与えている。とりわけ海洋進出を狙う中国のシーパワーをリムランドで押しとどめ、日本としてのシーレーンを確保する上でも、沖縄の位置は重要だ。
アメリカにとって沖縄の嘉手納基地は、東アジアにおける完璧な拠点と言われている。理由の一つは日本のシーパワーと中国大陸のランドパワーの接点にあるため、中国の海洋進出に対して睨みを効かせられること。もう一つは沖縄は諸外国に比べて道路や港湾などの社会資本のインフラが整い、政情も安定しているため確実に基地の運用ができることだ。
沖縄に米軍施設が集中していることで様々な問題が起きていることは事実だが、地政学的視点からすればアメリカにとっても日本にとっても、米軍基地の位置はずらすことができないのである。
ただ民主党のオバマ政権、共和党のトランプ政権下では、アメリカが担ってきた世界の警察の役割を少し後退させる動きがあり、これらの海外拠点を減らす動きも進んでいる。
■中国が狙うアメリカとの太平洋分割線「第3列島線」
こうした動きに対して力を示そうとしているのが中国である。中国はランドパワーの代表国であるが、その急激に伸びる経済力をテコにシーパワーをも加えようとしている。つまり中国はアメリカのように世界各地に自国の軍事拠点をつくり、そこで睨みをきかせる、ランドパワーとシーパワーを生かした覇権国家を目指しているのである。
中国がシーパワーの拠点として考えているのが、東シナ海と太平洋上に引かれた「第1列島線」と「第2列島線」である。第1列島線は九州沖から沖縄、台湾、フィリピンを結び南シナ海に至る線で、線内には日本固有の領土である尖閣諸島が含まれている。
第2列島線は第1列島線の外側に引かれ、小笠原諸島、グアム、サイパンを繋いでいる。中国には第2列島線内を押さえることで、アメリカの勢力を排除する狙いがある。
さらに驚くべきは、中国は第2列島線の外側に、ハワイからサモア諸島、ニュージーランドに至る「第3列島線」を引いていることだ。中国はこの第3列島線をもって太平洋をアメリカと中国で二分しようと狙っているとされる。もちろんこうした動きに対しては日本やアメリカ、東南アジア各国、さらにはヨーロッパ各国も警戒感を高めている。
■なぜ中国は強気の拡大路線を進めるのか
それにしてもなぜこれほど中国がシーパワーにこだわるのか。一つは巨大な人口を養う生存圏の確保である。中国は食糧増産が軌道に乗った1980年までは食糧不足が続いていた歴史がある。その後は食糧が安定的に供給できるようになった。しかし95年に凶作に見舞われると、米や小麦、トウモロコシなどの穀物を輸入することになった。この施策に世界各国が驚く。巨大な人口を持つ中国が食糧を輸入するとなれば、市場に大きなインパクトを与えることになるからだ。中国は食糧の完全自給を目指しており、穀物は2000年代以降95%を維持しているが、急速に発展する社会に伴い、一人当たりの摂取エネルギーや食糧の消費量は増えており、自国内で常に十分な食糧、エネルギーが確保できるとは限らなくなっている。自国の生存圏を広げる戦略は不可欠なのだ。
日本の尖閣諸島を、自国領土と突然主張し出したのも、尖閣諸島周辺に石油や天然ガスなどの地下資源が眠っていることが判明してからである。
■中国のシーパワー策は中国国内の問題を外に向ける効果がある
また現実問題として中国の経済の発展は海外との貿易に負うところが大きく、シーレーンの確保が不可欠となる。そのためにはシーパワーが必要なのである。
もともと中国には中華思想が根付いている。つまり中国が世界の中心であり、その周りに夷狄(いてき)と呼ばれる異民族がいるという思想が代々受け継がれてきた。一方で中国は古来より四方の異民族から侵攻されてきた歴史があり、万里の長城にみられるように常に国境線を守らなければならないという危機意識が働くと同時に、防衛のために領土を拡大しなければならないという意識も根付いている。
また長い国境線を持つ中国は、長年複数の国との間に国境問題を抱えていた。近年その国境線が続々と確定し、そこに向けられてきたエネルギーを外に振り向けられるようになったこともある。さらに中国内には50以上の異民族が住んでおり、断続的に騒動や摩擦が起きてきた。シーパワーはそうした混乱を外に意識させることで、不満を抑える狙いがあるとされる。事実中国は、軍事費以上に治安維持コストがかかる国で、治安の安定を図るのであれば、軍事費にコストをかける方が費用対効果が高いのである。
■ランドパワーとシーパワーのシナジーを生み出す「一帯一路」経済圏
このランドパワーとシーパワーを一体化し、新たな生存圏をつくりだそうという中国の施策が「一帯一路」構想である。「一帯」とは中国から中央アジアを通りヨーロッパをつなぐ陸上のルートのこと。「一路」は南シナ海からインド洋を通り、地中海を結ぶ海上のルートのことだ。中国はこれらの延長にある国々に様々な投資をして港などの物流インフラを整備し、貿易を活発化させる構想である。
中国の狙いとしては、この経済圏のなかで国内で過剰になった製品を販売したり、また14億の国民の新たな働き場を確保する狙いもあると言われている。
その構築手法も一般的な投資ではなく、事業資金を高金利で貸し付け、返済不能に陥る事態を引き起こしてその拠点の使用権を永久独占する「債務の罠」によるものだとされている。こうした影響もあり、当初一帯一路に協力していた国々のなかから離脱する国も増え、一帯一路政策は思うように進んでいない。
一帯一路のほか、中国は東南アジア諸国に積極的な投資をしている。その一つがメコン川ルートに建設されるインドシナ縦断高速鉄道である。中国雲南省の昆明を出発点として、ラオス、カンボジア、タイ、マレーシアを抜けてチョークポイントであるマラッカ海峡に面するシンガポールを目指す計画である。
しかし、このメコン川沿いの国々からは反発が起きている。中国が飲料水、農業・工業用水確保のためにチベット高原一帯に建設した巨大なダムのおかげで、下流域の水量が落ちたためだ。ラオスやタイ、カンボジア、ベトナムが反発しており、また水量が落ちたブラマプトラ川の下流のバングラデシュも中国の動きに反発している。
また第1列島線を巡っては、ベトナムやフィリピン、インドネシアなどと領海問題を起こしており、海上で巡視船や公船が激しいぶつかり合いを繰り返している。
中国はヒマラヤ山脈を隔てたインドに対してもランドパワーの行使を図っている。インドの東西にあるパキスタンとミャンマーに拠点を置くことで、インドを締め上げる「真珠の首飾り」作戦を遂行している。
■ハートランド理論に忠実に領土展開したロシア
もう一つ代表的なランドパワー国家のロシア。ハートランド理論を忠実に実践してきた国で、世界最大の面積を誇る国でありながらランドパワーによる拡大を図ってきた。国の大半が寒冷地帯であることから、温暖な土地を求めて南下による領土拡大を進めてきた。とくに交易ルートを確保するために冬に凍らない不凍港を持つことは、寒帯国家の大命題だ。ロシアが黒海に突き出たクリミアにこだわるのも不凍港を確保するためであり、トルコとロシアが過去に幾度となく戦っているのは、ボスポラス海峡というチョークポイントを確保する必要があったからだ。
一方、ランドパワーのセオリー通り、ロシアは対立する西ヨーロッパ諸国と直接接することを恐れ、その周辺に緩衝地帯としての国々を置いていった。この緩衝地帯は第二次世界大戦後においては、(社会主義国家のソビエト連邦時代は)東ヨーロッパ各国がその役割を担った。
しかしソ連崩壊後、旧東ヨーロッパ諸国が次々とEUやNATOに加盟していったことで、ロシアにとっての緩衝地帯がなくなり、従来敵対していた西ヨーロッパ諸国と直接接することになる。これはロシアからすれば脅威以外の何ものでもない。特に規模の大きい、黒海に影響を持つウクライナがNATOやEUに加盟することは絶対避けたいと考えていたのである。今回のウクライナ侵攻では、ウクライナのNATO加盟はまだ阻止できているが、代わりに緩衝地帯であったフィンランドとスウェーデンがNATOに加盟し、ロシアからすれば却って脅威が増している。
いまのところウクライナ戦争は膠着状態が続いているが、もし停戦、講和に進むのであれば、領土もさることながら、黒海のシーレーンをどちらがどのように確保するのかが一つの焦点になると思われる。
■ビジネスでは「チョークポイント」を意識し、拠点の分散化を
国際社会は日々目まぐるしく変化し、さまざまな情報が入ってくるが、地政学の基本的な考え方は大きく変わっていない。シーパワーにせよ、ランドパワーにせよ、大国は常に拡大と自衛を意識した施策、行動をとり、直接ではなく、その周辺のリムランドで紛争や衝突を起こす。ただその衝突要素は増え、複雑化している。
たとえば、現在の地政学ではシーパワー、ランドパワーのほかに空を意味するエアパワー、その上の宇宙空間を意味するスペースパワーという軸が加わっている。
スペースパワーはイギリス人の地政学者コリン・グレイが提唱した概念で、宇宙にまでミサイル防衛システムを配備する、アメリカのスターウォーズ計画にも影響を与えた。
エアパワー、スペースパワーは空中において運用されるため、平面的なシーパワー、ランドパワーは質が違っている。機動性、速度、範囲が圧倒的に違う反面、地上、海上において戦力が発揮できないので、基地依存性が高いことと、運用時間が限られる特徴を持っている。
ここまで来るとかなり専門的な話になるので、詳しい内容は専門書に譲るが、問題は一般のビジネスパーソンが現在の地政学から、地政学リスクをあぶり出し、どうリスクヘッジしていくか、である。
一つはサプライチェーンの「チョークポイント」を意識したシナリオをつくっておくことだ。日本は紛れもなく四方を海に囲まれたシーパワーの国であり、交易で発展してきた国である。日本の輸出入の99.6%を海上運送が担っている。したがってシーレーンの確保は極めて重要なポイントになる。実際2021年の3月には台湾の貨物船がスエズ運河で座礁し、喜望峰経由となった貨物船もあった。個別には世界のチョークポイントとその周辺の状態に注意を向け、不測の事態を想定したシナリオを描いておくことが重要となる。
また拠点の分散化もリスクヘッジの一つだ。「その1」で述べたようにIBMが技術提供したラピダスや、TSMCが熊本に巨大工場をつくったのはその例だ。ただ中小企業の場合は、体力的に拠点の分散化は難しいだろう。そうした場合、離れた地域の同業者と業務提携をするのも手だ。災害時の代替生産や部品の供給、人員の提供など、起こり得る事態を想定し、優先順位を決めて文書を交わすといいだろう。
■業務の内製化は地政学的リスクヘッジの1つ
業務の内製化もリスクヘッジとなる。現代のビジネスは多様な専門家が関わって成り立っている。社内に専門家を抱えるより、必要なときに外注したほう効率的で効果的なケースも多い。しかしサプライチェーンが長くなり、取引先が増えていくと管理が煩雑になり、トラブルが起きた際の原因解明や対処が長引く可能性が高まる。コロナ禍においては行動制限がかかり、物流が動かず、原料や部品の購入が滞り、製品を製造できないメーカーも多かった。内製化の範囲を決め、その専門家を育成するプログラムをつくっておくことは有効だ。
内製化に準ずるが、スタッフの多能化もリスクヘッジとなる。ある大手大型コンピュータメーカーの工場では、大型コンピュータの受注があったときは、通常の現場スタッフだけでは製造できないため、経理や総務といった間接部門、場合によっては営業部門の人間が現場に入り、製造を行う。この会社では日頃から間接部門のスタッフが現場に入っても違和感なく製造の仕事ができるように定期的に訓練を行っている。とっかかりとしては社内で定期的な技能交流を行うといいだろう。
■自由貿易をベースにした相互依存が民主主義を後退させる
地政学の基本原理は大きく変わっていないと言ったが、実はその前提となる国際関係の解釈が変化している。1989年旧ソ連が解体されたとき、多くの社会学者や歴史学者、経済学者は共産主義が敗北し、西側の資本主義と民主主義が勝利したと快哉を叫んだ。世界は公平な自由貿易システムのもと、それぞれが得意な商材を生産し、相互、あるいは多角的な交易を行うことで、生産が効率化して世界全体の富が増えていくと考えていた。企業と企業、国家と国家は、貿易や交流を通じて相互依存を高めていくことで、各国に民主主義が浸透し、戦争や紛争のリスクが減ると考えたのだ。
なぜなら相互依存が高まれば、相手は自分に対して関係を壊すような不利なことはしないという抑止力が働くと考えたからだ。
しかし、そうはならなかった。自由貿易体制に組み込まれたはずの中国やロシアでは、想定されていたような民主化が進まず、逆にアメリカやヨーロッパ各国では内紛が起こって民主主義が後退している。
むしろ民主主義のうえに立った資本主義経済より、国家主義的政府が市場に強く介入してコントロールする経済のほうが、危機に迅速に対応ができた。2008年のリーマンショックはその差を如実に見せつけた。
中国、ロシアといった国家資本主義の国は国際社会において自らの政治体制の優位性を認めるようになり、グローバルな市場経済においても優位性を持つようになった。その結果、それまで戦争や危機を引き起こした国に対して効果があった経済制裁が効かなくなってきたのである。あるいは相互依存が深まったこととで、依存関係を政治目的のために利用するという、いわば“産業の武器化”の動きが進んでいった。迂闊に経済制裁を発動すると自らも大きな痛手を被るリスクが高まったのである。
さまざまな地政学的リスクが高まる時代、ビジネスにおいては相互依存やサプライチェーン上のリスクについてはしっかり洗い出して対応を考えるようにしたほうがいいだろう。
参考
【書籍】●『地政学入門』曽村安信[中公新書] ●『知らないではすまされない 地政学予測する日本の未来』松本利秋[SB 新書] ●『世界史で学べ! 地政学』茂木誠[祥伝社] ●『サクッとわかる新地政学』奥山真司[新星出版社] ●『資源と経済に世界地図』鈴木一人[PHP] ●『海の地政学』竹田いさみ[中公新書]〈雑誌〉『Wedge 2023December』[Wedge 出版]●『週刊東洋経済 2024/2/24』[東洋経済新報社]
【WEB】●経済産業省 ●外務省 ●産経新聞 ●東洋経済ONLINE ●日本金融政策公庫 ● JETRO ●笹川平和財団 ●日本経済新聞 ほか
POINT
■ ロシアのウクライナ侵攻で、高まった「地政学」への関心
■ ロシア産の原油を絶たれた欧州各国が中東原油に代替え、原油が高騰した
■ 台湾には最先端半導体ファウンドリメーカー「TSMC」がある
■ 先端半導体製造技術をどこが持つかで、世界のパワーバランスが変わる
■ シーパワーの国とランドパワーの国
■ 歴史はシーパワーとランドパワーの興隆の繰り返し
■ 産業革命がランドパワー国家を生み出す
■ 典型的ランドパワーの国、ドイツとロシア
■ ナチス・ドイツを生み出したカール・ハウスフォーファーの地政学
■ ハウスフォーファーは「国家とは自給自足の生存圏を求めて拡張する有機体」と定義
■ 紛争や戦争はシーパワーとランドパワーが拮抗する「リムランド」で起こる
■ 「オフショア・バランシング」で大陸をコントロールしてきたイギリス
■ 「チョークポイント」を押さえるためにアメリカは世界に500もの軍事拠点を置いた
■ 沖縄の米軍基地は日本にも大きなメリットがある
■ ビジネスでは「チョークポイント」を意識し、拠点の分散化を
■ 業務内製化も地政学的リスクヘッジの一つ
■ 自由貿易をベースにした相互依存が民主主義を後退させる
ビジネスシンカーとは:日常生活の中で、ふと入ってきて耳や頭から離れなくなった言葉や現象、ずっと抱いてきた疑問などについて、50種以上のメディアに関わってきたライターが、多角的視点で解き明かすビジネスコラム