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混乱激動時代のビジネス基礎力 – 「微差力」を身につける

 2023年が明けた。本年こそは輝かしい未来を祈念してやまないが、現実はまだまだ厳しそうだ。パンデミックは3年が経った今も収束の見通しはない。ロシアのウクライナ侵攻は2月で1年を迎えるが、終戦の気配はまだない。
 エネルギーと食料、物流の要衝でもあるウクライナ一帯は、その戦況次第で世界経済に多大な影響を与え続け、さらにミャンマーやシリア、アフガニスタン、イエメンなどの紛争に影響を及ぼし、国家、企業の思惑に揺さぶりをかけ続けることになる。一方で、人類は環境負荷の低減、ITやAIなどの先端テクノロジーの急速な進化にも対応する必要もある。
 こうした激動の時代に求められるのは、変化を先読みする予測力やデータ分析力がまず挙がってくる。だがその予測や分析を読み活かすためには、微細な変化を感じ取り、それを修正し、進化させる「微差力」を身につける必要がある。はるか数万年先の天体に衛星やロケットを確実に届けるには、コンマ数桁の角度修正が必要なように、足元の微差を知り、活かすことが肝要だ。

イチローさんは“なぜ”
天才と言われたのか

 「小さいことを重ねることがとんでもないところに行くただ一つの道」
――アメリカ大リーグで殿堂入りを果たした鈴木一朗(イチロー)さんの言葉だ。鈴木選手に限らず、小さなことの積み重ねがやがて大きな差を生むことは、多くの先人たちが何度も何度も繰り返し証明してきた。
 「でもイチローさんは100年に1度出るか出ないかの大天才。もともと持って生まれた素質に天才的な自己管理術が加わって出来上がったのがイチロー。とてもとても自分と比べることはできないよ…」。そんな声も聞こえそうだ。
 しかしイチローさんはこんなことも言っている。
 「憧れを持ちすぎて自分の可能性をつぶしてしまう人はたくさんいます。自分の持っている能力を生かすことができれば、可能性は広がると思います」
 自分の能力をしっかり見つめてその可能性を生かそうとしている人は、世の中にどれほどいるだろうか。自分の能力を測ることほど、難しいことはない。
 イチローさんは、自分の能力をしっかり知っているからこそ、その到達点に行くまでにどうすればいいかを日々自問自答しながら、その距離を詰めてきたと言える。

人間の能力は
どんどん変化していく

 子供の頃、あるいは若い頃は、自分の能力をしっかり分析する間もなく、気が付いたらこんなことができるようになっていたという感覚ではないだろうか。逆に気が付くと、以前はできたことがいつの間にかできなくなっていたりする。人間の能力はいつも同じではない。大事なことはその微差をどう感じるかだ。イチロー選手はそれが今なおできている。
 自分の能力や体力の変化もそうだが、世の中のトレンドや変化についてもそうだ。ちょっとした微差に気付くことで、ビジネスを大きく伸ばすことができる。

100倍儲けている人は、
100倍大変なわけではない

 ダイエットサプリ「スリムどかん」のヒットで知られる「銀座まるかん」の社長で、高額納税者で知られる斎藤一人さんは、「微差が大事なんだ」と説く。
 「100倍儲けている人は、100倍大変なんですか? 100倍儲けている人は100倍頑張っているわけではないのです。微差です。微差で大差なのです」(『微差力』<サンマーク出版>)
 「たとえば、私がラーメン屋だとします。ラーメン屋が全国で5万軒くらいあるとして、私の店は3万軒目だとします。私が『もうちょっとラーメンの味つけをよくしよう』とやって、今までより、1日、3杯多くラーメンが売れると、確実に300軒ぐらい抜いちゃうのです」と説明する。1日に100杯、150杯と売る店では確かに1日3杯は本当に微差だろう。しかしこの差を感じるか、重要だと思うかがその後の差を広げるのだ。

お客さんに
ちょっとした声掛けはしているか?

 ではこのラーメン屋さんの場合はどうすればいいのだろう?味をよくする努力をするのは当たり前だ。その上で、「『お店をきれいに掃除して、愛想よくしよう』とか、『ありがとね、遠いところから』とか、お客さんに一人ずつ声をかけていくことをやっていくのです。
 お客さんは喜んで、もうちょっと来てくれたりします。すると、さらに何百軒を抜いちゃうんです。微差でグンッと上がる。微差で倍ぐらい行くのです」(『微差力』)
 店によっては、「うちは、味で勝負している。余計な愛想はつかない」――そんな無骨で無愛想な職人気質のラーメン屋さんもあるだろう。しかし、相当有名なカリスマラーメン店でない限り、そこで差をつけることは難しいだろう。今は差がついていても、その後、その差が縮まってあれよあれよと逆転されて、引き離される有名店も少なくない。
 「微差を1つ、2つ重ねていくたび、グンと上に上がっていく。だから微差がスゴイんです。微差で大差がつくのです。微差だからやったほうが得なんです」(『微差力』)

微差の本質は「こだわり」

 斎藤さんは、その微差の本質を「こだわり」とみている。
 こだわっているから差が出るのだと。考えてみれば、およそ職業人というものは何かにこだわっている。こだわる人がプロなのだと。
 「プロとは、こだわりです。『どのくらいこだわるか』なのです」
 斎藤さんが紹介するこだわりの「プロ」の店に、福井の焼き鳥チェーン「秋吉」がある。
 ほかの焼き鳥店が大きな焼き鳥を出しているのに、「焼き鳥はでかいのより、小さいのがうまいんだ」とこだわっている。炭も備長炭ではなく、「焼き物には炎の出る炭がいい」と違う炭を使っている。「炭にこだわり、焼き鳥の大きさにこだわり、ひと串はどのくらいの大きさがいいか、串の太さはどれがいいか…いろいろこだわっています。そうやって微差を追求して、微差を積み重ねていったら、『焼き鳥なら秋吉』と言われるくらいになって、100店舗以上の店ができちゃった」(『微差力』)

お坊さんは
「こだわらない」ことにこだわるプロ

 斎藤さんは、こだわりについて、世の中に誤解している人が多いという。
 「よく、お坊さんなんかが『人生こだわっちゃいけない』とか、『執着しちゃいけない』とかって言っていますね。
 そうやって言われると、こだわりは『悪いこと』だという気になるけど、実はお坊さんもこだわっているんです」と。
 「お坊さんは、どのくらい執着しないかの修行なんです。『執着しない』ということに執着しているんですよ」
 つまり、お坊さんは「こだわらないこと」にこだわるプロだというわけだ。
 「東大生は東大に入ることに執着したんです。プロ野球の選手は、野球の選手になることにスゴイ執着して、朝から晩まで練習しているんです。(普通の人が)あれほど執着したらたいへんですよ。私、あんなに仕事に執着している人、みたことないです(笑)」と、稀代の事業家は脱帽してみせる。
 「 人間は常にどんぐりの背比べ。だから頭一つ分出ているだけでいいんです。でも今度はそこで、どんぐりの背比べになります。だから、その中から1個分だけ、ちょっと出ればいいのです」(『微差力』)

微差を見つけるために
「肉屋」を観察し続けた「カステラ屋」

 ではその頭一つ分抜けるにはどうしたらいいか。こだわりを見つけ、こだわり続けることだと斎藤さんは言う。
 そして繰り返すが、こだわりは微差を追求することなのだ。
 だから微差を見つけることに一所懸命にならないといけない。どうすればいいか。それはよく観察することだ。
 「昔、ある人が、名古屋だかどこかにある肉屋がスゴイ流行っていると聞いて、見に行ったんです。
 ところが肉を買って食べたけど、味はふつうだった」
 大概はそこで、「なぁーんだ。大差ないじゃないか」と思うかもしれない。
 でも斎藤さんの話によれば、「なんでだろう、なんでだろうとわくわくしながら、その肉屋をじぃーっと何日も見張っていた。そしたら、ふと看板に目が行ったのです」
 その看板には「肉は一番。電話二番」とあったそう。「絶対これだ!」と。
 その肉屋さんをじーっと見ていた人は、実はカステラ屋さんだそうだ。
 年配の方なら、昔流行った「カステラ一番、電話は二番、三時のおやつは文明堂♪」とCMで流れたコピーはご存じだろう。このコピーが流れるまでは、カステラと言えば、長崎の福砂屋だったが、以後、文明堂に変わってしまった。
 「プロはラーメン屋だったら、ラーメンから学ぶんです。それで微差の面白さがだんだんわかってくると、達人になる。カステラ屋が肉屋を見張ってたりするんです」(『微差力』)
 微差を追求していくと、つまり視界がぱっと開けるわけだ。業種や業界を超えた共通の微差を追求できるようになる。
 斎藤さんは嘆く。
 「「お客さんが来ない、来ない」と言っている店ほど、ヨソを見に行かないのです。商売をやっている人なら、流行っているところをみなきゃいけない」と。

微差がわかる人は
「頭がどんどんよくなる人」

 さらに斎藤さんは微差がわかる人は、頭がよくなっていくと言う。
 「頭がよくなる人と、ならない人との違いは、『微差のスゴさがわかるかどうか』これだけのこと」。
 斎藤さんは、微差がわかる人の代表に経営の神様と呼ばれたパナソニックの創業者松下幸之助さんを挙げる。
 その昔ビデオのVHSとソニーのベータマックス方式のどちらを選ぶかの決断をするときに、それぞれのデッキを持ってみた。そしたらVHSのほうが軽かった。それでいいと。
 斎藤さんは「これこそが、商売を長年やってきて、ずぅーっと微差を積み重ねてやってきた人に出る、神的直観です」と明言する。
 当時映りもその技術もベータのほうが上だった。しかしVHSのほうが軽い。ということは、部品が少ない。部品が少なければ、その分だけ安くできるということだ。
 いくら「ベータは映りがいい」と言っても、映り自体は微差。同じくらいの微差だったら、お客さんは安いほうを選ぶのだ、と。

どこか逆説的だが、これこそが「微差を磨いてきた人こそ出せる商売人のカンだ」と斎藤さんは言う。一見ずば抜けた、経営の神様のような人でも、もとを辿れば人の微差を追求し続けた結果がその土台を培っているのだ。微差の追求によって生み出された「暗黙知」が積み重なり、天才的な「カン」や「ひらめき」をもたらすのだ。
 「微差を追求していくと、いろんな考え方が見えてくる。(ビリヤードの)四つ玉ゲームじゃないけど、自分のことばかり考えて商売していると、『ちょっと人のことまで考えてみようよ』とか、『ちょっと、それ、社会のためになるか。考えてみな』とか。ものが見えてくるのだ」(『微差力』)。

エレベーターは
日本人の微差のこだわりが
市場を作り上げた

 そういう微差の追求がいつか大きな世界に導いてくれる。
もともと日本人は細かいことにこだわる人種だ。日本のものづくりは、それで世界を席巻した。
さまざまな政治的な混乱や企業戦略の失敗などで一時の勢いはないが、基本的な技術の磨き上げ方は、やはり抜きん出ている。
もともとの開発はアメリカやヨーロッパでも、卓越した微差力の積み上げて市場化を成し遂げた例は、枚挙に暇がない。
 たとえばエレベーター。
「以前は、エレベーターでも、各階ピタッ、ピタッと合うのは日本製のエレベーターぐらいだった。外国人は『別にちょっとぐらいズレてもいいか』っていう感覚だけど、日本人は違う」のだ。
そこにこだわり、ピタッピタッと合うように作ったのが、日本人の微差力だと斎藤さんはいう。微差を追求していくことが、遠い世界に辿りつく王道。それを実証しているのがイチローさんであり、日本のプロ野球であり、日本のモノづくりの人々であり、売れ続ける商売人たちなのだ。
 昔から「継続は力なり」と言われているが、微差の追求の極意は、まさにこの言葉のなかにあると言えそうだ。

微差を継続させる―
「重続」の発想

 ただ斎藤さんはその継続の基本を独特の言葉で表現する。
 「重続」。
 どんなイメージかというと、ループ橋を前に前にと歩いている感じだ。前へと歩いているうちに、ぐるーっと一回りして、もとに戻ってくるが、その時に1層上に昇っている。これが重続だという。
 続けていくうちに上へ上へと重なってやがてちょっとしたことでは辿り付けない高みに昇りついているのだ。
 それは単に同じことを続けていくということではない。
 「最初はとりあえず、やってみる。やってみたら、『ここがまずかった、今度はこうしよう』とか、やってわかることがあるのです」(『微差力』)
 そこに気付いてその改善策を出していけるか。日々細かく調整していけるか。イチロー選手はそれを意識して続け、無意識にやれるようになったのだろう。

微差を機関銃のように
出せるか

 何か画期的なアイデアでドーンと変えたら、うまくいくというものではないのだ。
 「大砲をドーンと落として、ではない。ちっちゃい弾をバババババっと連続して出せるか。『微差を何個出せるか』にかかってくるのです」と斎藤さん。
 微差に気付き、その微差を埋めていける行動をとっているか。あるいはライバルに対して、微差をどれだけ出せているか。
 モノづくりの世界では、コンマ1ミリやミクロン単位の加工を実現するためには、一つの方向からの微差だけを見ているわけではない。いくつもの方法を考えて、そのなかから実現できるもの、実現して商品化できるもの、商品化したら売れるものを探していく。掲げる微差は1つのことや数値であったりするが、それを実現するための工夫の微差は一つではない。

手元の微差が
大きな変化を引き起こす
「ブルウィップ効果」を知る

 またサプライチェーンが長く複雑化した現代において微差を意識することは、リスク回避の有効な手立てとなる。眼前の微差がとてつもない大きな差となり、ときに市場にパニックを引き起こすこともあるからだ。一般にサプライチェーンの上流にいくほど実需が増幅される。これは「ブルウィップ効果」と呼ばれる。長いムチを打つ時、手元のわずかな振れが先端にいくほど大きくなる動きに似ていることが由来だ。
 直近の事例では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の初期にサージカルマスクが不足してパニックが起き、その後一転大量に余り出す状況がブルウィップ効果の最たるものだろう。
 通常であれば、サージカルマスクの需要は春先の花粉症対策として最も高まる。その量は国民の3割程度とされる。しかしCOVID-19はパンデミックであるため、その需要が全国民に急拡大した。結果、2020年の2月末には各メーカーの在庫が払底し、薬局やドラッグストア、ECサイトでも在庫切れが続いたのである。しかし数ヵ月後には店頭にサージカルマスクが溢れかえることになる。実需をはるかに超えるサージカルマスクが生産されたためだ。
 問題となったのは、サージカルマスクの販売単位である。当時店頭の販売単位は50枚セットが主流だった。50枚あれば、一般的ビジネスパーソンであれば1日1枚、週5枚使用で、10週、およそ2 ヵ月持つ。本来必要な枚数とすれば、1〜2週間分の5 〜10枚で、また必要に応じて買い足していけば十分だった。しかし店頭で売れるのが50枚セットであるため、「50枚セットが足りない」という情報が製造メーカーに伝わることになる。そこで製造メーカーは原料メーカーに原料となる原反(生地)の発注をかけるが、原反は数十箱単位で取引されるため、そこからさらに実需が増幅されることになる。一般にBtoBの取引は、BtoCに比べ、取引単位は大きくなる。しかも増幅された受注を受けて材料を手配し、加工し、小箱につめて店頭に運ぶまでは、数ヵ月の時間を要することになる。そのため薬局の店頭にマスクがない状態が続き、これを見た消費者はさらに危機感を懐き、追加オーダーが発生するという悪循環に陥った。結果薬局に実需の数倍のマスクが届いてしまったのである。
 100年に1度起こるかどうかわからないパンデミックに対して、小売やメーカーができる対応は限られている。ただ足元の実需の変動に対して、どう読み取ればいいかは、常に念頭に置きつつ善後策を考える必要があるだろう。たとえばチェーン店であれば、店舗間で融通する。あるいは実際に対策が取られた個数制限などだ。
 小売ではPOSシステムが進み、定番商品は売上に応じて発注がかかるようになっているが、果たしてそのまま発注していいのか、環境変化に応じて考える必要もあるだろう。

48期増収増益を重ねた
「年輪経営」の伊那食品工業

 きらっと光る企業は、おしなべてこの「微差」を大事にしている。
 長野県伊那市にある「伊那食品工業」もその一つだ。
 伊那食品工業は、「かんてんぱぱ」などのブランド食品で知られる、寒天製造会社で、近年では医療薬剤向けの商品も開発して、確実に成果を残している会社だ。トヨタ自動車をはじめ、多くの「一流」と言われる企業が視察や研修を行うほど、知る人ぞ知る会社。何せ48年連続で増収増益を果たした会社である。
 この会社の経営理念は「いい会社をつくりましょう」というシンプルなもの。口で言うのは簡単だし、いい会社の定義は各人各様違う。それゆえ誰もが実感できる「いい会社」の実現はなかなか難しい。だが、それをコツコツと実現してきたのである。
 伊那食品工業はいい会社をつくりあげ、持続するための経営方針として「年輪経営」を掲げている。
 年輪経営とは、伊那食品工業の取締役会長で実質的な創業者と言われる塚越寛さんの造語だ。
 樹木の年輪は春夏秋冬の季節の差によって生まれる。一般に若い時には成長が早く、ある程度成長するとその刻み方は密になる。年輪を重ねることは、その成長は傍目からは気が付きにくいけれども、その容積は着実に大きくなっていく。
 それがどこか年輪の幅が広くなるということは、その年は何か異常気象があったことの証であり、年輪の幅が広い部分は、もろく折れやすくなる。
 つまり、本来の成長力以上に伸びてしまうと、どこかいびつな部分ができてしまい、体に負担がかかってしまうのだ。それが自然の摂理なのである。それは会社の成長にも当てはまる。自分の成長力の幅をキチンと見極めて、無理をせずにコツコツと成長することが、「いい会社」を作り上げる近道だと塚越さんは説く。

急拡大は必ず反動を招く

 年輪経営は「売り上げが急伸したり、急成長する機会があったとしても、うかつに手を伸ばさない」という戒めでもある。
 景気や需要の急拡大に乗って手を広げると、必ずその反動が来る。その時、その投資が過剰となり、従業員を解雇したり、商品の値下げをしたりする羽目に陥る。
 塚越さんはその急拡大の反動を怖れる。とくに地方の企業は、大都市圏の企業のように社員をリストラしても、その人たちが新たに再就職できる場はない。あっても限られている。
 地方企業がリストラをすることは、その地域の経済を大きく左右し、社会的基盤をも揺るがせかねないのだ。塚越さんはそこを見越して経営を続けてきた。
 微差をしっかり積み上げていくことが、経営にとっていかに大切かを身をもって証明しているのが伊那食品工業なのである。いまでいうサスティナブル経営の先駆けといえる。急激なグローバル化に伴って、急拡大やリストラを余儀なくされるケースも多いが、微差を大切にした背伸びしない年輪経営の発想は、DX時代の経営にも求められるはずだ。
 いかがだろうか。昨今のビジネスではとかく大差をつけること、圧倒的な差異性を求めるが、日々生み出されるわずかな差こそが、事業の可能性を左右することは間違いない。あなたは小さな差にどれだけ気付いているだろうか。

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